
NHK朝ドラ「あんぱん」第81話 あらすじと感想|7月21日放送分『転機とすれ違い』と題してお送りします。
2025年7月21日(月)放送のNHK朝ドラ「あんぱん」第81話は、物語の大きな転機となる回でした。
主人公のぶ(今田美桜)がついに高知新報を退職し、東京への旅立ちを決意実行するこの回は、別れのもどかしさと青春の切なさが色濃く描かれた感動的な内容となっています。
すれ違う想い – 嵩の届かない気持ちとのぶの鈍感さ
今回の最大の見どころは、嵩(北村匠海)とのぶの関係におけるじれったさが頂点に達したことでした。
嵩は長年積もった想いを込めて赤いハンドバッグを用意し、琴子(鳴海唯)の後押しを受けてついに決意を固めますが、タイミングが合わずその想いを伝えることができませんでした。

「のぶは鈍感じゃない?」と思わずにはいられない展開でしたが、果たして彼女は本当に気づいていないのでしょうか。
夢や仕事、正義感に全力で向き合うのぶの性格を考えると、嵩の気持ちに気づきながらも、自分が揺らいでしまうことを恐れて「無自覚」を装っている可能性も感じられます。
それは彼女なりの不器用な優しさなのかもしれません。今は恋愛の入り込む余地がない、前に進むことしか考えられない彼女の心境が、リアルに描写されていました。
赤いハンドバッグは単なるプレゼントではなく、嵩の長年の想いと決意を象徴する大切なアイテムでした。それがのぶに届かなかった切なさは、青春ドラマならではのもどかしさを視聴者に強く印象づけました。
東海林の「伝える力」- 厳しさと愛情が込められた言葉
この回でもう一つ印象的だったのは、東海林(津田健次郎)の「伝える力」でした。
のぶの退職を前に、彼はあえて「お前みたいな奴が通用せんぞ」といった偽悪的な意地悪さを最初に見せます。

これは素直に送り出すのではなく、社会の厳しさを突きつけることで、のぶの志や覚悟を試すとともに、未練を残さず旅立ってほしいという不器用な愛の表れでしたね。
その後、東海林は態度を一変させ、「世間はねたむし、ひがむし、志をへし折ろうとするやつがいる。絶対負けるな」という核心のエールを送ります。
この言葉の伝わり方が実に見事で、のぶへの激励であると同時に、そばにいた嵩の「自分はどう生きるか」という迷いへの叱咤にもなっていました。
東海林の言葉は一人だけに向けられるのではなく、場にいる全員、それぞれの人生へのメッセージとして波紋のように広がっていく力を持っていたのです。
青春の切なさと今後への期待
第81話は、別れやすれ違い、青春のもどかしさが繊細に描かれた回でした。
見ていて胸が苦しくなる一方で、今後の二人の行方をますます応援したくなる内容です。
嵩がいつかきちんとのぶに気持ちを伝え、赤いハンドバッグを渡せる日は来るのでしょうか。のぶが嵩の想いを受け止められる「大人」になる日はいつ訪れるのでしょうか。
この回は、登場人物たちの成長と人間関係の複雑さを丁寧に描き、視聴者の心に深く響く内容となりました。

東京に向かうのぶの新たな挑戦と、残された人々の想いがどのように展開していくのか、今後の物語への期待が高まる重要な転換点となっています。
「朝ドラあんぱん」第81話(7月21日放送):すれ違う希望と視聴者の本音【感想・あらすじ】
2025年7月21日月曜日に放送されたNHK朝ドラ「あんぱん」第81話は、主人公たちの新たな一歩と、視聴者の間で様々な感情が交錯する回となりました。
特に、のぶの東京への旅立ちや、孝志の「パンマン」誕生にまつわるエピソードは、多くの視聴者の心に深く響いたようです。
しかし、一方で、物語の展開や登場人物の行動に対して疑問の声も上がっており、視聴者の皆さんのリアルな感想も踏まえ、詳しく見ていきましょう。
第81話あらすじと注目の展開(7月21日放送分)
この第81話では、主要キャラクターたちの人生が大きく動き出す転換点が描かれました。
のぶの旅立ちと「すれ違い」の法則
物語の中心は、のぶが東京へと旅立ったことでした。第81話のラストシーンでは、彼女が「希望に溢れる晴れやかな顔」を見せており、過去の絶望的な表情とは対照的でした。

これは、かつて孝志がのぶにハンドバッグを渡そうとした際、のぶがすでに汽車に乗った後だったという「すれ違い」の逆転現象として描かれています。
今回は、のぶが孝志の家を訪れるも、孝志がすでに汽車に乗った後という、二人の運命的なすれ違いが再び描かれました。
のぶは「月刊クジラ編集部」へ異動することになり、結婚相手よりも面白い記事を探すと意気込んでいた姿も印象的です。
停滞していた彼女の背中を、らんこが「蹴り飛ばす勢い」で動かしたことも、のぶの新たな一歩に繋がったようです。
孝志の覚悟と「パンマン」誕生秘話
孝志の物語も大きく進展しました。彼が描いたキャラクターについに「パンマン」という名前がつき、物語の主人公として動き出します。
この名前は、孝志と、たしとのぶが顔を見合わせて笑いながら「パンくれる人やけパンのお兄ちゃんでええか」という何気ない一言から決まった瞬間であり、非常に感動的な場面でした。
孝志は早吉地のパン工房を再び訪れ、早吉地の「見られるってことは背負うことにもなる。
それでも描くか」という問いに対し、「はい。描きます。もう描かんとレガです」と力強く覚悟を決めるシーンは、視聴者の涙を誘いました。
彼の「戦わない優しさ」という答えは、過去の喪失体験に繋がっていたことが明かされ、徹夜で描き上げた「パンマン第1話」の誕生へと繋がりました。
この孝志の優しさが、これからどのように広がっていくのか、期待が高まります。
登場人物たちの「伝える力」と新たな動き
- 商事の厳しくも温かいエール: 新聞記者である商事は、世間のねたみや悪意と戦ってきた経験から、世間の力の強さや、それが簡単にひっくり返ってしまう脆さを知っています。
そのため、のぶに対して「お前はまだ半人前。そのままではどこに行っても通用せんぞ」と、嘘偽りのない本心をはっきりと伝えました。この率直な言葉は、のぶに100%伝わったとされています。 - らんこの行動力と未来の可能性: らんこは実家を出て高知市内に移り住み、おそらくまゆこが東京へ行くため、高知に残り新たな仕事を見つける形になりそうです。
彼女は人を動かすパワーとメッセージ性の高い記事を書く力を持ち、実際にのぶを動かしました。
商事や岩清水とも酒を飲んだことがあるため、編集部内での「猫を被る」必要がなくなり、より自由に活動できるでしょう。 - 畑子さんの「逆転現象」: のぶとは対照的に、畑子さんは赤いハンドバッグをすんなり受け取り、ドキドキする姿が描かれました。
強き母として描かれながらも、息子・雄太郎が亡くなった時や、孝志の安否が不明だった時など、何度も弱い部分を見せていたことが明かされています。

雄太郎は常にそんな畑子さんの気持ちに気づいていたようです。
- 「漫画の神様」登場の期待: 本日のオープニングクレジットで「手塚プロダクション」の表記があったことに、多くの視聴者が気づきました。
これが、漫画の神様が今週中にちらっと登場するかもしれないという期待に繋がっています。
視聴者のリアルな声:共感と疑問の波紋

引用:NHK『あんぱん』公式X(@asadora_nhk)|画像の著作権はNHKに帰属します。
今回の第81話は、感動的な展開がある一方で、一部の視聴者からは疑問や違和感の声も上がっています。
脚本への違和感と視聴者離れの懸念
視聴者の中には、**「色々よくわかんない」「辻つまが合ってない感じ」**と感じる方も少なくないようです。特に以下のような点が指摘されています。
- らんことまゆこの同居: らんこが若松の家でのぶが出ていくところに住むこと、そしてまゆこと同居することに対し、「なぜらんこがまゆこの面倒を見るような感じなのか」と疑問が呈されています。

まゆこもいい年であり、高知にいたいわけではなく東京に行きたいと願っているため、この設定に違和感を覚える声があります。
- 「お父さんの帽子」の扱い: らんこが亡くなった父親の帽子を持っていくことに対しても、「大きいし、自分が被るならまだしも」と、共感できないという意見が出ています。
- のぶの「強い子だから」: のぶの母親が「のぶは強い子だから」と語る場面に対して、「どの辺にそれを感じているのか」と疑問を抱く視聴者もいました。
一般的には弱い子の方が心配になるという観点からの疑問です。 - 孝志とのぶの恋愛: 孝志がのぶに気持ちを伝えないことに対して、「大人の子供じゃないのか?」「ずっとそれ繰り返してさ、別に伝えたところで、のぶが高志のことを好きなんていう場面は全然ないじゃない」といった厳しい意見があります。
のぶが孝志に好意を抱く要素が見当たらないという指摘もされています。 - 週のタイトルへの疑問: 今週のタイトル「あなたの2倍 私は好き」についても、「よくわからない」「変なタイトルだな」という感想が聞かれました。
- 商事のキャラクターとセリフ: 津田健次郎さんが演じる商事のキャラクターが「めちゃくちゃ変」「脚本も演技も下手くそすぎないか」という声も上がっています。
特に、商事が「世間」や「半人前」について語るセリフは、のぶがすでに学校の先生をしており世間を理解しているはずなのに、「今更何言ってんのみたいな感じ」と違和感を覚える視聴者もいます。
これらの意見は、物語の展開やキャラクター描写に、**多くの視聴者が「違和感だらけ」**と感じていることを示唆しています。
「伝える力」の対比
多くの登場人物が「伝える力」を持つ中で、孝志がのぶに自分の恋心を言葉にしていないことが浮き彫りになっています。

彼は漫画や雑誌の表紙のモデルにするなどの間接的な方法しか取っておらず、のぶにほとんど気持ちが伝わっていません。
対照的に、商事やらんこは直接的に言葉や行動でのぶを動かしており、その対比もまた、視聴者の議論を呼んでいます。
未来への期待
一方で、物語の今後に対する期待も高まっています。
- 孝志の告白: 今週末には、孝志がのぶに告白するだろうと予測されており、彼がどんな言葉を選ぶのか注目されています。
- 老年の孝志とのぶ: 物語の第1話冒頭で老年の孝志とのぶが描かれ、孝志がのぶと共に暮らし好きな絵を描いている姿が示唆されています。
今回の第81話で「ぼヤボヤしてたらおじいちゃんになってしまう」とのぶが言ったことから、孝志の恋の「戦い」が今週描かれることへの期待が高まっています。 - らんこの新たな働き方: 高知に残るらんこが何を思い、どんなことを始めるのか、その新たな仕事にも期待が寄せられています。
まとめ
第81話は、のぶと孝志の新たな門出が描かれ、特に孝志の「パンマン」誕生の瞬間は大きな感動を呼びました。
しかし、視聴者の間では、一部の展開やキャラクターの言動に対する疑問の声も少なくありません。
それでも、孝志の告白や、登場人物たちの「伝える力」がどう影響し合うのかなど、今後の物語の展開には多くの期待が寄せられています。